まもなく令和5年度の行政書士試験合格発表の時期です。
合格していたら開業したい、と考えている方も多いのではないでしょうか。
今回は事務所の場所をどこにするか?どうやって決めると良いか?という視点で記事を書いてみます。
自宅兼事務所
真っ先に浮かぶのが自宅を事務所にできないか?という点ではないでしょうか。
私は自宅の間取り上、難しいと判断したので事務所を借りることにしましたが、自宅を事務所と兼用できれば家賃や交通費が不要になりますので、経済的なメリットは大きいですよね。通勤時間がゼロなのもそのぶん業務時間に充てられるというメリットになります。
自宅兼事務所をおすすめできない人
私たち行政書士は事務所所在地がインターネットで公開され、誰でも検索が可能です。自宅兼事務所だと、自宅住所がインターネットで公開されていることになります。
残念なことですが、付きまとわれたりストーカー的な行為をされる方は少ないながらも存在しますので、自宅兼事務所はそういったリスクをはらむことになります。業務でトラブルになった際も怒鳴り込んでこられるのが自宅、ということになってしまいます。
全く別の理由で自宅兼事務所をおすすめできない人もいます。それは切り替えがしたい人、切り替えが得意でない人、です。
仕事とプライベートをきっちり分けたい人や、自宅だとなんとなくダラダラしてしまう人も事務所を借りた方がよいかもしれませんね。
賃貸事務所
事務所家賃や通勤の交通費、それにかかる時間がデメリットになります。一方で切り替えがしやすかったり、来客対応がしやすくなるメリットがあります。場所を自由に決められるのもメリットかもしれません。
シェアオフィス・レンタルオフィスなど
レンタルオフィス不可、という時代もありましたが、今はほとんど解禁になっているのではないでしょうか?
(詳しくは登録予定の都道府県行政書士会にお問い合わせください)
事務所テナントを借りるよりは安価で、比較的都市部の中心にあることが多く、アクセスが良いところが多いです。
さまざまなオプションをつけて受けられるサービスをカスタマイズできるところも多いでしょう。
機密情報や個人情報を取り扱うことも多い行政書士業務では、その点で少し事務所テナントに劣ります。来客が多い業務だと難しいかもしれませんね。
立地はどうやって決めるのか?
事務所を借りる場合、どこに構えるのがいいのかで悩んでいませんか?
ものすごく分かりやすい決め方が1つあります。
それは、
行政書士会の近くです。
たいてい県庁所在地にありますし、我々が書類を出しに行く窓口や書類を収集しに行く官公庁が集中していることが殆どです。
県庁や法務局、税務署、郵便局、銀行、警察署、保健所などです。さらに同業者も多いので相談や情報交換などもしやすいかと思います。
家賃は高めになりますが、メリットも大きいでしょう。
中でも法務局本局があると、「登記されていないことの証明書(許認可業務でよく取得する書類)」が取得しやすくなります。
都道府県税事務所があれば「法人事業税納税証明書(建設業許可業務でよく取得する書類)」が取得しやすくなります。
大阪府の場合は、申請窓口が咲洲庁舎に移転されているものも多いのでそのまま当てはまりませんが、行政書士会、法務局本局、府税事務所は同じエリアにありますので谷町四丁目、天満橋付近で事務所を構えられている先生は多いです。大阪市内は10坪未満の小規模テナントの供給が豊富にありますのでよく探せば掘り出しものの物件が見つかるかもしれません。
ちなみに私が開業した際に借りていたのは大阪市中央区本町駅付近で家賃38,000円の事務所でした。
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行政書士開業時に考えること
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